生活に役立つお金の情報です。

高等学校(高校)と高等専門学校(高専)の違い

記事作成日:2018年1月24日

高等学校(高校)と高等専門学校(高専)は、中学校等を卒業した人が通うという点、学校教育法上同じ学校と位置付けられている点では類似性があります。一方で、高等学校は学校教育法上「高度な普通教育及び専門教育」を行うとされる一方で、高等専門学校は「職業に必要な能力を育成」とされていて、職業教育が重視されています。高等学校は中等教育機関に位置付けられ、修業年限は3年です。高等専門学校は高等教育機関に位置付けられ、修業年限は5年です。

スポンサーリンク

高等学校(高校)と高等専門学校(高専)の違い

高等学校(高校)高等専門学校(高専)の主な違い(一部共通点・類似点)は次の通りとなります。

高等学校(高校)と高等専門学校(高専)の違い
種別高等学校(高校)高等専門学校(高専)
教育水準中等教育後期(ISCED Level3)高等教育(ISCED Level5)
学校種類学校学校
入学資格中学校卒業中学校卒業
目的高度な普通教育及び専門教育深く専門の学芸を教授・職業能力の育成
学習内容普通科目・専門科目など工業や商船の専門的内容など
修業年限原則3年(一部4年)5年(一部5.5年)
学位なしなし
称号特になし準学士
進路進学71.0%
就職18.5%
進学40.7%
就職57.3%
就職率98.0%100%
専攻科ありあり
大学進学可能編入学可能

(注)進路は2017年3月卒業者についてで、高等学校は全日制・定時制の数値で、大学受験目的が多く含まれる専修学校一般課程・高等課程及び各種学校への進学を除いています。就職率は2016年度卒業者の2017年3月末(高等学校)、2017年4月1日時点(高等専門学校)の数値です。就職率は就職希望者に対する就職者の割合です。高等学校は全日制・定時制について集計したものです。

(出典)文部科学省・厚生労働省の平成28年度大学等卒業者の就職状況調査大学等卒業者の就職状況調査(文部科学省発表分)大学等卒業者の就職状況調査(厚生労働省発表分))、文部科学省の平成28年度高等学校卒業(予定)者の就職(内定)状況に関する調査文部科学省学校基本調査学校教育法を基にfromportal.comの担当者が作成

高等学校(高校)は中等教育機関で高等専門学校(高専)は高等教育機関

高等学校(高校)は中等教育機関、高等専門学校(高専)は高等教育機関と位置付けられます。国際標準教育分類(ISCED)では高等学校はLevel3(中等教育後期)と位置付けられます。高等専門学校の前半3年は中等教育後期(Level3)に相当しますが、後半の2年は高等教育(短期の高等教育:Level5)の位置づけとなります。

高等専門学校は19~20歳の学生も在籍することになるため、18歳までの生徒が在籍する高等学校(高校)よりも校則が緩かったり、学ぶうえで自主性が尊重されていたりする場合があります。

参考:国際標準教育分類

国際標準教育分類と日本の学校・教育制度との対応関係

高等学校(高校)と高等専門学校(高専)の入学資格は中学校卒業

高等学校(高校)と高等専門学校(高専)の入学資格は中学校等を卒業していることで共通しています。中学校卒業だけでなく、義務教育学校や特別支援学校中学部の卒業者、中等教育学校前期課程の修了者を含みます。通常、高等学校や高等専門学校には義務教育を終えた満15歳の人が進学することになります。

高等学校(高校)と高等専門学校(高専)は「学校」

高等学校(高校)と高等専門学校(高専)は、学校などについて定めている学校教育法において、学校(幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、大学及び高等専門学校(いわゆる「一条校」))とされています。

日本の教育施設は、規制が厳しく公的な色彩が強い「学校」(一条校)、「専修学校」、「各種学校」、いずれにも該当しない教育施設に分かれますが、高等学校と高等専門学校は同じ学校に該当します。

  • 学校教育法第1条 この法律で、学校とは、幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、大学及び高等専門学校とする。

(出典)学校教育法より引用

高等学校(高校)は普通教育や専門教育を行い高等専門学校(高専)は職業教育を行う

高等学校(高校)は普通教育や専門教育(職業教育)を行い、高等専門学校(高専)は職業教育を行うことが目的となっています。学校教育法によると、高等学校の目的は「高度な普通教育及び専門教育を施す」こととされています。

一方、高等専門学校の目的は「深く専門の学芸を教授」のほか、「職業に必要な能力を育成」とされています。高等学校の専門教育については、いわゆる職業教育に該当します。

  • 学校教育法第50条 高等学校は、中学校における教育の基礎の上に、心身の発達及び進路に応じて、高度な普通教育及び専門教育を施すことを目的とする。
  • 学校教育法第115条第1項 高等専門学校は、深く専門の学芸を教授し、職業に必要な能力を育成することを目的とする。

(出典)学校教育法より引用

学習内容は高等学校(高校)は普通教科・専門教科で高等専門学校(高専)は工業や商船

高等学校(高校)には、普通科、専門学科、総合学科があります。このうち、普通科では普通教育に関する教科(国語、地理歴史、公民、数学、理科、保健体育、芸術、外国語、家庭)を中心に学びます。

専門学科では専門教育に関する教科(農業、工業、商業、水産、家庭、看護、情報、福祉、理数、体育、音楽、美術、外国語、国際関係、その他専門学科)を中心に学びます。総合学科は普通教育の教科と専門教科をバランスよく総合的に学びます。

専門学科や総合学科で学ぶ内容は専門的、職業的なものとなるため、高等専門学校で学ぶ内容と近くなる場合があります。ただし、普通科の場合は、普通科目を中心に学ぶため(普通教育)、職業教育はあまり行われないことになります。

高等専門学校(高専)は基本的に工業系と商船系の学科が置かれていて、工業や商船に関することを学ぶことになります。高等専門学校は座学だけでなく実験・実習・実技を重視しているため、実験・実習・実技に関する施設・設備が充実している傾向があります。

修業年限は高等学校(高校)は通常3年で高等専門学校(高専)が5年

高等学校(高校)の修業年限は基本的に3年です。ただし、一部3年以上(4年)の場合や、専攻科と一貫教育が行われる結果専攻科と合わせて5年(高等学校3年+専攻科2年)となる場合があります。

高等専門学校(高専)の修業年限は5年となっていて、高等学校の3年間と大学の前半2年間を合わせたようなイメージとなります。例外的に商船系では修業年限は5.5年となります。

高等専門学校(高専)を卒業すると準学士の称号を得られる

高等専門学校(高専)を卒業すると、学士などの学位は得られませんが、準学士の称号を得ることができます。学位と称号の違いは、国際的に通用するのが学位で国際的な通用性がないのが称号とされています。

高等学校(高校)を卒業した場合は、特に学位や称号はありませんが、高等学校卒業となり、大学の受験資格を得ることになります。

卒業後の進路は高等学校(高校)は進学が多く高等専門学校(高専)は就職が多い

文部科学省学校基本調査によると、2017年3月卒業者の進路は、高等学校(全日制・定時制)は進学が71.0%、就職が18.5%と進学が多くなっています。一方、高等専門学校は進学が40.7%、就職が57.3%となっていて、就職がやや多くなっています。

なお、高等学校の卒業者については、専修学校一般課程・高等課程及び各種学校への進学を進学から除いています。

高等学校・高等専門学校卒業後の進路

(出典)文部科学省学校基本調査をfromportal.comの担当者が加工して作成

高等専門学校(高専)は卒業後の就職率は高い

2016年度に大学等(大学、短期大学、高等専門学校、専門学校(専修学校専門課程))を卒業した人について、2017年4月1日時点での就職率(就職を希望する人に対する就職した人の割合)を文部科学省・厚生労働省がサンプル調査した結果をみると、高等専門学校は100%となっています。同様に文部科学省が高等学校(全日制・定時制)の2016年度卒業者の2017年3月末の就職率を調査した結果では、就職率は98.0%となっています。

(注)2016年度卒業者の2017年3月末(高等学校)、2017年4月1日時点(高等専門学校)の数値です。就職率は就職希望者に対する就職者の割合です。

(出典)文部科学省・厚生労働省の平成28年度大学等卒業者の就職状況調査大学等卒業者の就職状況調査(文部科学省発表分)大学等卒業者の就職状況調査(厚生労働省発表分))、文部科学省の平成28年度高等学校卒業(予定)者の就職(内定)状況に関する調査

高等学校(高校)と高等専門学校(高専)には専攻科がある

高等学校(高校)と高等専門学校(高専)には、通常の課程(いわゆる本科)を卒業した人が更に深く学ぶことができる専攻科が置かれている場合があります。

高等学校の専攻科については、修業年限2年などの一定の条件を満たしている場合、修了すると大学への編入学が可能となります。高等専門学校の専攻科を修了すると、学士の学位を得られることがあり、学士の学位を得ると大学院に進学することができるようになります。

  • 学校教育法第58条第1項 高等学校には、専攻科及び別科を置くことができる。
  • 学校教育法第58条第2項 高等学校の専攻科は、高等学校(中略)を卒業した者(中略)に対して、精深な程度において、特別の事項を教授し、その研究を指導することを目的とし、その修業年限は、一年以上とする。
  • 学校教育法第119条第1項 高等専門学校には、専攻科を置くことができる。
  • 学校教育法第119条第2項 高等専門学校の専攻科は、高等専門学校を卒業した者(中略)に対して、精深な程度において、特別の事項を教授し、その研究を指導することを目的とし、その修業年限は、一年以上とする。

(出典)学校教育法より引用

高等学校(高校)を卒業すると大学進学、高等専門学校(高専)を卒業すると大学編入学が可能

高等学校(高校)を卒業すると、大学への入学資格を得ることになります。大学を受験して入学が許可されると大学への進学が可能になります。高等専門学校(高専)を卒業すると大学編入学が可能となり、編入学が許可されると途中の年次から大学に入学できます。

なお、高等専門学校の3年次を修了すると大学への入学資格を得ることができるため、中途退学して大学受験をすることも可能です。

また、高等学校の専攻科を修了すると大学に編入学が可能となり、高等専門学校の専攻科を修了し学士の学位を得ると大学院進学が可能となります。

高等学校と高等専門学校の卒業後の進学方法

(出典)fromportal.comの担当者が作成

まとめ

  • 高等学校と高等専門学校はともに中学校等を卒業してから進学するという点では共通しています。
  • 一方で、高等学校の修業年限は基本3年で、高等専門学校の修業年限は5年(商船系は5.5年)と異なっています。高等専門学校は職業教育を行う一方、高等学校は普通教育・職業教育を行います。高等学校の普通科は普通教育が中心となるため、職業教育はほとんど行われません。

スポンサーリンク

【高等学校(高校)と高等専門学校(高専)の違いの記事は終わりです】

「貯金と家計|お金を貯める」のページに戻る

最近よく読まれているページ

関連コンテンツ

関連コンテンツ(一部広告を含む場合があります)

家計・節約のおすすめページ

ページの先頭へ