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高等専門学校(高専)と高等専修学校の違い

記事作成日:2018年1月25日

高等専門学校(高専)と高等専修学校は、中学校等を卒業した人が通う、専門的な教育を行うということでは類似性があります。一方で、高等専門学校の修業年限は5年、高等専修学校の修業年限は1~3年という違いがあります。高等専門学校は高等教育機関ですが、高等専修学校は中等教育機関(中等教育機関は中学校や高等学校など)です。

また、高等専門学校は学校教育法上、高等学校や大学と同じ学校と位置付けられていますが、高等専修学校は高等学校や大学と同じ種類の学校とは位置付けられておらず、専修学校と位置付けられています(同様に専門学校は専修学校専門課程です)。

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高等専門学校(高専)と高等専修学校の違い

高等専門学校(高専)と高等専修学校の主な違い(一部共通点・類似点)は次の通りとなります。

高等専門学校(高専)と高等専修学校の違い
種別高等専門学校(高専)高等専修学校
入学資格中学校卒業中学校卒業
修業年限5年(一部5.5年)大半が1~3年
教育水準高等教育(ISCED Level5)中等教育後期(ISCED Level3)
学校種類学校専修学校
目的深く専門の学芸を教授・職業能力の育成職業・生活能力の育成、教養の向上
学習内容工業や商船などの専門的内容職業などに関する内容
学位なしなし
称号準学士なし
高卒資格3年次修了が条件なし(技能連携制度で定時制・通信制高校を卒業するなどすればあり)
大学進学卒業後編入学可能修業年限3年等一定条件の学科修了で入学可能
卒業後の進路就職57.3%(残りは進学等)就職54.4%(残りは進学等)

(注)進路は高専は2017年3月卒業者、専修学校は2016年度間修了者についてです。

(出典)文部科学省学校基本調査学校教育法を基にfromportal.comの担当者が作成

入学資格は高等専門学校(高専)と高等専修学校ともに中学校等卒業

高等専門学校(高専)と高等専修学校の入学資格はともに中学校等を卒業していることです。中学校卒業だけでなく、義務教育学校や特別支援学校中学部の卒業者、中等教育学校前期課程の修了者を含みます。中学校などを卒業してから進学するという点では、高等専門学校も高等専修学校も同じです。

修業年限は高等専門学校(高専)が5年で高等専修学校は1~3年

基本的な修業年限は高等専門学校が5年、高等専修学校は1~3年となっています。高等専門学校の5年は中学校等を卒業した後で進学することになるため、高等学校の3年間と大学の前半2年間を合わせたイメージとなります。例外的に商船系では修業年限は5.5年となります。

一方で、高等専修学校の修業年限は1年以上とされていて、基本的に1~3年と高等専修学校によって異なりますが、通常の高等学校と同じ3年が多くなっています。

高等専門学校(高専)は高等教育機関で高等専修学校は中等教育機関

教育水準の位置づけとしては、高等専門学校(高専)は高等教育機関(国際標準教育分類(ISCED)Level5)と位置付けられます。高等専門学校の前半3年は中等教育後期(Level3)に相当しますが、後半の2年は高等教育(短期の高等教育でLevel5)の位置づけとなります。一方、高等専修学校は、中等教育後期(Level3)と位置付けられます。

参考:国際標準教育分類

国際標準教育分類と日本の学校・教育制度との対応関係

高等専門学校(高専)は「学校」で高等専修学校は「専修学校」

高等専門学校(高専)と高等専修学校は同じ「学校という名前がついていますが、学校としての種類が違っています。学校などについて定めている学校教育法では、学校とは「幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、大学及び高等専門学校」であるとしています(一条校)。

一方で、学校教育法では学校以外の教育施設として、専修学校や各種学校を位置付けていて、高等専修学校は専修学校の一種となります。専修学校には、高等課程、専門課程、一般課程が置かれますが、高等課程を置く専修学校を高等専修学校と呼ぶことがあります。

高等専門学校が含まれる学校教育法上の学校(一条項)は、より公的な色彩が強く、法令等による規制が厳しい傾向があります。専修学校は、学校よりは公的な色彩が弱く規制も緩められるものの、一定の基準を満たした上で、専門的な教育を行う教育機関と位置付けられます。

  • 学校教育法第1条 この法律で、学校とは、幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、大学及び高等専門学校とする。
  • 学校教育法第124条 第1条に掲げるもの以外の教育施設で、職業若しくは実際生活に必要な能力を育成し、又は教養の向上を図ることを目的として次の各号に該当する組織的な教育を行うもの(中略)は、専修学校とする。(各号略)
  • 学校教育法第125条第1項 専修学校には、高等課程、専門課程又は一般課程を置く。
  • 学校教育法第126条第2項 専門課程を置く専修学校は、専門学校と称することができる。

(出典)学校教育法より引用

高等専門学校(高専)も高等専修学校も職業教育を行う

高等専門学校(高専)と高等専修学校はともに職業に関する能力を育成するという点は共通しています。学校教育法によると、高等専門学校の目的は「深く専門の学芸を教授」のほか、「職業に必要な能力を育成」とされています。一方で、専修学校の目的は、「職業若しくは実際生活に必要な能力を育成」または「教養の向上を図る」こととされています。

高等専門学校では深く専門の学芸を教授という点が専修学校と異なっています。専修学校では、生活に必要な能力を育成ということや教養の向上を図るという点が高等専門学校と異なっています。この点は高等専門学校と高等専修学校で学ぶ分野の違いとなって表れます。

  • 学校教育法第115条第1項 高等専門学校は、深く専門の学芸を教授し、職業に必要な能力を育成することを目的とする。
  • 学校教育法第124条 第1条に掲げるもの以外の教育施設で、職業若しくは実際生活に必要な能力を育成し、又は教養の向上を図ることを目的として次の各号に該当する組織的な教育を行うもの(中略)は、専修学校とする。

(出典)学校教育法より引用

高等専門学校(高専)と高等専修学校で学べる分野の違い

高等専門学校(高専)は主に工業系と商船系の学科が置かれていて、工業や商船に関することを学ぶことになります。

高等専修学校では工業、農業、医療、衛生、教育・社会福祉、商業実務、服飾・家政、文化・教養の8つの分野の学科が置かれますが、、医療関係(准看護系の学科など)、商業実務関係(商業、情報系の学科など)、衛生関係(調理、美容、製菓・製パン系の学科など)の学科で学ぶ人が多くなっていて、農業やや教育・社会福祉関係は少なくなっています。

高等専門学校(高専)を卒業すると準学士の称号を得られる

高等専門学校(高専)や高等専修学校を卒業しても学位を得ることはできませんが、高等専門学校は準学士の称号を得ることができます。なお、学位と称号の違いは、国際的に通用するのが学位で、国際的な通用性がないのが称号とされています。

高等専門学校(高専)と高等専修学校からの進学と就職

高等専門学校・高等専修学校からの進学

(出典)fromportal.comの担当者が作成

高等専修学校を修了しても高卒にはならない

高等専門学校(高専)の3年次を修了すると高校卒業資格を得ることができ、大学を受験することが可能となります。一方で高等専修学校を修了しても、高卒(高等学校卒業)の資格を得られるわけではありません。高等専修学校に通う場合には、技能連携制度を利用して定時制・通信制高校を卒業するなどしないと高校卒業資格を得ることができません。

高等専修学校は修業年限3年などの条件を満たすと大学受験が可能に

高等専修学校の学科のうち修業年限3年など一定の条件を満たした学科を修了すると、大学入学資格を得ることができ、大学に進学できるようになります。

修業年限3年以上の高等専修学校を修了すると専門学校に進学可能

修業年限が3年以上の高等専修学校を修了すると、専門学校(専修学校専門課程)に進学することができます。高等専修学校で学ぶ内容を更に深く学びたいといったような場合に進学することになります。

高等専門学校(高専)を卒業すると大学への編入学が可能に

高等専門学校(高専)を卒業すると大学への編入学が可能になります。編入学とは途中の年次から入学することで、高等専門学校は高校の3年と大学の前半2年を合わせた形となるため、3年次から編入する例が多いですが、どの年次から編入するかは大学によって異なります。

高等専門学校(高専)や高等専修学校を卒業後に就職する人は5割台

高等専門学校(高専)や高等専修学校はともに職業教育を行う教育施設ですが、文部科学省学校基本調査によると卒業後に就職するのは5割台となっていて、残りの人は進学などをすることになります。高等専門学校や高等専修学校を出た時点で大半の人が就職するというわけではなく、まだ学ぶという人も多くなっています。

高等専門学校・高等専修学校卒業後の進路

(出典)文部科学省学校基本調査をfromportal.comの担当者が加工して作成

まとめ

  • 高等専門学校(高専)と高等専修学校は、中学校等を卒業した人が通い、職業的な教育を行うということでは共通しています。
  • 高等専門学校の修業年限は基本5年で高等教育機関であること、高等専修学校の修業年限は基本1~3年で中等教育機関であることが違います。また、高等専門学校は中学校や高等学校などの学校の一種ですが、高等専修学校は専修学校となり、中学校などの学校とは位置づけが異なります。

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【高等専門学校(高専)と高等専修学校の違いの記事は終わりです】

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