出世したくないと感じる理由と出世を目指すべきかの判断基準
記事作成日:2019年3月29日
会社で働いていて自分は出世をしたくないと感じることがあるかもしれません。出世は会社内での地位や立場が上がり、仕事の裁量も大きくなり、給料も増えるため良いことも多いのですが、それでも出世をしたくないと感じさせてしまう原因があるのです。出世をすると得るものもありますが、失うものもあります。出世をすることによって得られる「見返り」と出世を目指すことによって「失うもの」を比較して、出世を目指すべきかどうかを判断することが大切です。出世によって得られる「見返り」と「失うもの」は仕事に求めるものや家族に対する価値観などによって人によって感じ方が変わりますし、会社によって「見返り」と「失うもの」のバランスが大きく崩れている場合があることに注意が必要です。
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出世をしたくないと感じる理由
出世には給料が上がるなどのメリットがありますが、それでも出世をしたくないと感じてしまうことがあります。出世をしたくないと感じる理由として、出世による見返り(メリット)が少ない、出世を目指すことで失うものが大きい、出世競争が厳しい、出世は思い通りになるものでない、というようなことが挙げられます。
出世にはたくさんのメリットがあるのに
出世にはたくさんのメリットがあります。一番大きな出世のメリットは給料があることです。出世をすると毎月の給料、賞与、退職金が増えるため、生涯賃金が増えます。人生で使えるお金が増えるため、人生の選択肢が広がります。金銭面で出世は大きなメリットがあります。また、経験が積めて成長につながる、仕事の裁量が大きくなり仕事のやりがいを感じられる、立場が高まる、精神的に満たされる、などのメリットもあります。
たくさんのメリットがあって望ましいはずの出世をなぜしたくないと感じるのでしょうか。
出世の見返りが少ない
出世をすると確かにたくさんのメリットがあります。しかし、出世によって得られるものがそれほど大したことがないと感じられてしまう場合があります。
出世をしてもそれほど給料が増えない、出世をしてもそれほど仕事のやり方が大きく変わるわけではないといったように、出世によって得られるはずの見返りに魅力が感じられない場合は、頑張って出世をしようとは思わなくなってしまいます。
20代の頃は出世によって給料面での待遇を上げていこうと考えていても、仕事の経験を積んで現実が見えてくる30代になると出世をしようとは思わなくなることがあります。これは出世の価値が分かってきて、出世をしてもそれほどメリットがないと感じるからなのです。
出世で失いものが大きい
出世の見返りがそれなりにあっても、出世で失うものが大きいと感じられてしまうため出世をしたくないと感じる場合があります。出世をする人が激務である場合、極めて高い成果を求められている場合、滅私奉公を求められている場合などは、出世をすることによって失いものが大きいため、出世なんかしたくないと感じてしまうことがあります。
労働時間が増える、プレッシャーがきつい、大変な努力をしなければいけない、自分の時間を犠牲にして会社に尽くすことが求められている、長時間残業や休日出勤が多い、接待などのお付き合いが多い、長時間会議への参加を求められる、会社に縛られて意見をいいづらくなる、といったことがあると出世なんてとんでもないということになってしまいがちです。
出世の競争がとても厳しい
出世の見返りがそれなりにある場合でも、出世の競争がとても厳しいと、出世を目指そうとは思わなくなる場合があります。大きな会社の場合は出世の競争がとても厳しい場合があり、多くの同期の中から勝ち抜いて出世をしていかなければいけません。
出世をするためには会社のために尽くさなければならず、激務を受け入れたり、転勤を受け入れたり、社内の人脈作りに精を出したり、会社にとって役に立つ、都合が良い人材でなければいけないことがあります。
出世競争が厳しいと、そこまでして出世をしたくないと感じてしまい、出世をしたくないとなることがあるのです。
出世を目指しても思い通りにならない
出世をしたくないと考える理由に出世は思い通りにならないからということもあります。出世を目指して努力をしても自分が思った通りに出世しないことがあります。上司に評価されて出世をすることになりますが、たまたま上司との相性が悪かった場合、仕事でどれだけ成果を上げていたとしても出世できなくなってしまうことがあります。
出世のため会社に尽くしていたとしても無駄な努力で終わってしまう可能性もあるのです。思ったように出世しなかった場合、自分の人生は何だったんだろうと後で振り返って後悔してしまうことになるかもしれません。それくらいなら、最初から出世を目指さない方が良いと考えてしまうのです。
出世を目指すべきかの判断基準
出世をしたくないと考えた時に、本当に出世をしない方が良いのか、出世を目指すべきかどうかの判断基準は、出世による「見返り」が出世によって「失うもの」が大きいかどうかということになります。また、出世をしないメリットとデメリットについても考えることも判断の助けになります。
出世の「見返り」が出世で「失うもの」より大きいのであれば、出世を目指すべき、ということになります。
会社によって出世の「見返り」と「失うもの」は違う
出世によって得られる「見返り」と出世で「失うもの」は会社によって大きく異なります。出世をしても責任は増えるのにそれほど給料が増えないという場合もあれば、責任に見合って給料が大きく増える場合もあります。出世を目指すために滅私奉公が求められ「失うもの」が大きい会社もあれば、努力が正当に評価され「失うもの」が小さい会社もあります。
そんとあめ、出世をするだけの価値がある会社なのかどうかということは出世を目指すべきかどうかの重要な判断基準になります。出世によってどれだけ金銭的なメリットがあるのか、上の立場・地位にある人をよく観察し目指したいと思えるような状況にあるのかどうかということを調べることが重要になります。
自分の価値観によっても出世の「見返り」と「失うもの」は変わってくる
出世によって得られる「見返り」と「失うもの」は自分の価値観によっても重要度が変わってきます。仕事に強いやりがいを感じ、今の会社で成功したいと考えている場合は出世の「見返り」が大きいと感じるはずです。一方、自分の時間や家族と過ごす時間を大切にしたいと感じる人は出世で「失うもの」が大きいと感じるはずです。
自分が将来仕事を通じて何を成し遂げたいと考えているのか、どのような働きかたを望むのか、仕事に対してどのような報酬を求めているのか、自分の時間や家族と過ごす時間をどのように考えるのか、といったことを振り返ってみることが大切です。
出世をしないメリットとデメリット
出世をすべきかどうか、出世を目指すべきかどうかを考える場合、出世するメリットやデメリットについて考えることも大切ですが、出世をしなかった場合のメリットやデメリットについて想像すると役に立ちます。
出世をしないメリット
出世をしないメリットとしては、仕事の責任が軽く気軽な立場でいられる、会社に縛られず会社と適度な距離を保ちやすい、自分の時間や家族との時間を確保しやすい(会社によります)、出世競争に巻き込まれなくて済む、仕事を頑張りすぎなくても良いといったことが挙げられます。
出世をしないデメリット
一方で出世をしないデメリットとしては、給料が上がらない、積める経験に限界が出てくる、仕事の裁量が大きくならない、出世できない人と周囲に見られる、同僚や後輩に追い抜かれてしまい精神的に辛く感じる、会社で必要とされない人材となり雇用面で不安が生じる場合がある、といったことが挙げられます。
出世をしないデメリットは案外大きい
出世をするデメリットは色々ありますが、出世をしないデメリットも色々あり、案外大きいということが分かります。そのため、安易に出世をしたくないと考えてしまうと後悔してしまうことがあります。特に金銭面は重要です。
また、通常は一度出世しないと決めて出世コースを外れると後から出世コースに戻ることはできなくなるということも重要です。給料を増やしたいなら会社を辞めて転職や起業をするしかないということになってしまうこともあります。
まとめ
- 出世したくないと感じる理由としては、出世の「見返り」が少ない、出世によって「失うもの」が大きい、出世競争が厳しい、出世できるか不確かだといったようなことが考えられます。
- 出世を目指すべきかどうかは、出世によって得られる「見返り」が出世を目指すことによって「失うもの」より大きいかどうかによって判断することができます。