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通貨ベーシススワップ(クロスカレンシーベーシススワップ)とは

記事作成日:2020年10月15日
最終更新日:2021年9月27日

通貨ベーシススワップ(クロスカレンシーベーシススワップ)とは

通貨ベーシススワップ(クロスカレンシーベーシススワップ)とは、変動金利同士を交換するベーシススワップの一種で、異なる通貨間で変動金利を交換するスワップを意味します。通貨ベーシススワップでは、取引開始時に元本を交換し、取引期間中は変動金利同士を交換します。取引終了時には開始時と逆方向に元本を交換します。

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通貨ベーシススワップとは

通貨ベーシススワップとは、変動金利同士を交換するベーシススワップの一種で、異なる通貨間で変動金利を交換するスワップ取引です。取引開始時には異なる通貨同士で元本を交換します。取引期間中は各通貨の変動金利を交換します。取引終了時は開始時とは反対方向に通貨同士の元本の交換を行います。取引開始時に取引終了時の元本交換についてあらかじめ定めておきますが、通常は取引開始時と取引終了時には同じ金額の元本の交換を行います。つまり、通常は取引開始時と取引終了時は同じ為替レートを適用することが多いです。なお、取引終了時には通常は最後の変動金利交換も行われます。

通貨ベーシススワップ(クロスカレンシーベーシススワップ)の仕組みの例

例えば、ドルと円であれば、取引開始時に片方の当事者が円を支払う一方、ドルを受け取ります。相手方当事者はドルを支払う一方、円を受け取ります。取引期間中は受け取った元本の通貨の金利を取引相手に支払います。最初に相手からドルを受け取った片方の当事者はドルの金利を相手に支払います。円を受け取った当事者は円の金利を相手に支払います。取引終了時は開始時に受け取った元本の通貨を相手に返して取引が終了します。

なお、通貨ベーシススワップと似た言葉で通貨スワップという言葉がありますが、通貨スワップは交換する金利が変動金利に限らず、固定金利も含まれます。つまり、通貨スワップのうち、取引期間中に交換する金利が変動金利同士のものを通貨ベーシススワップと呼ぶのです。

通貨ベーシススワップを行う効果・意義

通貨ベーシススワップを行うこと効果・意義として、他通貨での資金調達を低金利で行うことができる、為替変動リスクをヘッジすることができるということが挙げられます。

自らが自国通貨以外の通貨建てで資金調達を行おうとすると不利な金利でしか調達できない場合に、信用力が高く低金利で調達できる取引先と通貨ベーシススワップを行うことで、借入金利を抑制できる場合があります。

詳細は通貨スワップの記事で詳細を説明させていただいているのでご参照ください。

参考:通貨スワップ

通貨スワップ(クロスカレンシースワップ)とは

通貨ベーシススワップで交換する変動金利とスプレッド

通貨ベーシススワップでは、例えば日本円と米ドルのように異なる通貨を交換しますが、通貨が異なれば金利が異なってきます。また、通貨によって需要の高さ、抱えているリスク(信用リスク等)が異なります。そのため、通貨ベーシススワップで金利を交換する場合には調整が行われます。

例えば、日本円と米ドルの場合、通貨ベーシススワップを行うと円を支払ってドルを受け取った、つまりドルを調達した投資家は、取引期間中、円の金利を受け取ります。この時円の受取金利は金利調整分を含めるため「日本円の金利+α」と表現されます。αは、スプレッド、スワップスプレッド、ベーシス、ベーシススワップスプレッドなどと呼ばれます。αはプラスとマイナスどちらの値にもなります。αがマイナスの時は取引開始時に円を支払ってドルを調達した当事者は「円金利+α」の受け取りが減るため、ドルの調達コストが上がっていることになります。逆にαが高まると「円金利+α」の受け取りが増えるため、ドルの調達コストが下がっていることになります。

なお、ドルを支払い日本円を受け取った取引相手が受け取る金利は通常「ドル金利」となり、金利の調整は日本円金利側(ドル以外の側)で行われるのが一般的です。

まとめ

  • 通貨ベーシススワップ(クロスカレンシーベーシススワップ)とは、変動金利同士を交換するベーシススワップの一種で、異なる通貨間で変動金利同士を交換するスワップ取引です。通貨スワップの一種でもあります。
  • 通貨ベーシススワップでは、変動金利を交換する際に通貨の需給や通貨間の金利差などを反映して金利の調整を行いますが、調整する金利の幅をスプレッド、ベーシス、ベーシススワップスプレッドなどと呼びます。

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【通貨ベーシススワップ(クロスカレンシーベーシススワップ)とはの記事は終わりです】

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