結婚前・結婚時の貯金額は平均でいくらか(男性・女性別)
記事作成日:2017年5月16日
結婚する前には貯金額がどれくらいあるかのデータについてです。結婚までには貯金を貯めておきたいという人は多いと思いますが、結婚する時の貯金は平均で見るとそれなりにあるものの、世の中のちょうど中間的な人のデータを示す中央値でみると貯金はほとんどないという結果になっています。結婚前の貯金はほとんどない、ゼロだという人もそれなりにいるとみられます。結婚する時の貯金はいくらなのかについてみていきます。
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初婚の平均結婚年齢
まず、何歳で結婚するかということのデータについてです。厚生労働省の人口動態調査の平成27年(2015)人口動態統計(確定数)の概況によると2015年の初婚の平均結婚年齢(婚姻年齢)は男性が31.1歳で、女性が29.4歳となっています。
そのため、結婚する前の貯金額、結婚する時の貯金額は男性は31歳、女性は29歳の平均貯金額が近いということになります。
結婚する前の貯金額の平均値(男性・女性別)
結婚する前の貯金額の平均値(男性)
結婚する前の男性の平均貯金額は男性の結婚する時の年齢が31歳なので、総務省統計局の「平成26年全国消費実態調査」から独身男性の31歳の結婚時の貯金額を推計すると、約530万円になります。ただし、この調査は1人暮らしの単身世帯の男性を調査しているため、実家にいる男性のデータは除かれます。
結婚する前の貯金額の平均値(女性)
結婚する前の女性の平均貯金額は女性の結婚する時の年齢が29歳なので、同じく総務省統計局の「平成26年全国消費実態調査」から独身女性の29歳の結婚時の貯金額を推計すると、約260万円になります。ただし、男性の場合と同様にこの調査は1人暮らしの単身世帯の女性を調査しているため、実家にいる女性のデータは除かれます。
特に女性の場合は結婚まで実家暮らしの場合のこともあるため、注意が必要です。実家暮らしの場合は家賃などの住居費負担が軽く、一般的に貯金がしやすいため、1人暮らしの女性と比べると貯金が多い可能性があります。
結婚する前の貯金額の平均値のまとめ
性別 | 金額(万円) |
---|---|
男性(31歳) | 約530万 |
女性(29歳) | 約260万 |
(注)上記数値は総務省統計局「平成26年全国消費実態調査」を基に作成した当サイトによる推計値です。貯金額(貯蓄高)は2014年11月末時点の調査で、株式や投資信託、生命保険などによる貯蓄額も含みます。年齢階級別の貯金額(貯蓄額)のデータを用いて、多項式による近似式を推計して算出しています。
(出典)総務省統計局「平成26年全国消費実態調査」を加工して当サイトが作成
結婚する前の貯金額の中央値(男性・女性共通)
貯金の平均値ではなく中央値も
結婚する時の貯金額の平均で見ると、男性(31歳)は約530万円、女性(29歳)は約260万円ととても貯めている印象がありますが、このデータは平均値なので、貯金がたくさんある人のデータに引きずられて高く出ている可能性があります。そのため、平均値でなく中央値のデータについても確認します。
中央値はデータを多い順あるいは少ない順に順番に並べてちょうど真ん中になる人の数値を意味しているため、より実感に近いデータが得られることがあります。
結婚する前の貯金額の中央値(男性・女性共通)
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査] 平成28年調査結果」によると、単身世帯の金融資産保有額は平均値では20歳代が116万円、30歳代が502万円と先ほどの推計結果の元となる全国消費実態調査と似た傾向があります。
しかし、貯金額の中央値では20歳代が0万円、30歳代が24万円となっているため、30歳前後の中央値の推計値はほぼ0万円と言うことになります。つまり、結婚時の貯金額の平均値はかなりの貯金があるように見えるのですが、実際の結婚時の貯金額の中央値はほぼ0万円と言うことになるので、貯金0、貯金なしという人も少なくとも半分程度はいてもおかしくないことになります。
なお、本調査は単身世帯の男性・女性を調べているため、実家暮らしの男性・女性は含まれていないことに注意が必要です。
性別 | 金額(万円) |
---|---|
男性・女性(30歳前後) | ほぼ0万 |
(備考)上記数値は金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査] 平成28年調査結果」を基に作成した当サイトによる推計値です。2016年6月から7月時点の調査です。上記の貯金額とは調査での金融資産合計保有額を意味しています。年齢階級別の貯金額(貯蓄額)のデータを用いて、多項式による近似式を推計して算出しています。年齢別の男女のデータが得られなかったため、男女含めて算出しています。
(出典)金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査] 平成28年調査結果」を加工して当サイトが作成
結婚する前の貯金額の平均(結婚時の貯金額)のまとめ
結婚する前の貯金額(結婚時の貯金額)は平均で見ると男性が約530万円、女性が260万円と多いですが、中央値ではほぼ0万円となるため、結婚をする前に貯金が貯まっているという人ばかりではないことが確認できます。実際には結婚をする前には貯金がほぼない、貯金が0だという人もそれなりにいるということになります。
性別 | 平均値(万円) | 中央値(万円) |
---|---|---|
男性(31歳) | 約530万 | ほぼ0 |
女性(29歳) | 約260万 |
(出典)総務省統計局「平成26年全国消費実態調査」、金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査] 平成28年調査結果」を加工して当サイトが作成
もちろん、結婚を意識した時点で、結婚資金を貯めなければという気持ちになることも多いため、少しは貯金が増えるということもありますが、結婚資金の準備はばっちりという人はそれほど多くないと考えられます。
なお、実家暮らしの男性・女性は1人暮らしの男性・女性と比べると、より多く貯金をしている可能性があります。また、調査の結果は結婚をする人ではなく、全ての人を調査していますが、結婚を具体的に意識している人は、結婚を意識していない人よりも貯金に熱心に取り組んでいる可能性があり、実際の貯金額はより多い可能性もあります。
結婚前に貯金がない場合にはどうする?
結婚前の貯金がほとんどない場合には、結婚までに貯金を少しでも増やすことが必要になります。普通に結婚式をすると結婚式だけで約300万円前後の費用になってしまうため、貯金なしの時にはお金をどうやって準備するのかということが問題になってきます。しかし、結婚の場合は親の援助やご祝儀も期待できますし、結婚式の費用を抑えるということも考えられます。
詳しくは次の記事をご覧ください。
まとめ
- 初婚の場合の平均結婚年齢は男性が31.1歳で、女性が29.4歳となっていて、31歳の男性の平均貯金額は約530万円、29歳の女性の平均貯金額は約260万円と推計されます。
- ただし、ちょうど中間的な人のデータを示す中央値で見ると、30歳前後の単身世帯の人の貯金額はほぼ0万円とみられ、結婚時には貯金がほとんどないという人も相当数いるとみられます。結婚するまでに貯金がないということはよくあることなのです。