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TTSとTTBとTTMの意味や違いと外国為替の手数料

記事作成日:2016年7月18日
最終更新日:2022年1月30日

TTSとTTBとTTMの意味と違い

TTSとTTBとTTMの意味や違い、関係性と為替の手数料についてです。円をドルやユーロなどの外貨に交換する(外貨を買う)場合や外貨を円に交換する(外貨を売る)場合にはTTSやTTBといった為替レートを目にします。また、TTSやTTBの中間値としてTTMという為替レートを目にする場合があります。外貨を買う時にはTTS、外貨を売る時にはTTBの為替レートが適用されるのですが、TTSとTTBとTTMの意味と違い、外国為替の手数料について説明します。

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TTSとTTBとTTMの意味と違い

TTSとTTBとTTMの関係や意味と違いについて米ドルを例にすると次のようになります。基準となるTTMが1ドル=100円としています。

  • TTS:外貨を買う時(円→外貨)のレート
  • TTM:TTSとTTBの仲値(間のレート)
  • TTB:外貨を売る時(外貨→円)のレート
TTSとTTMとTTBの関係
投資家側使うレート例(米ドル)金融機関側
円→外貨
(外貨の買い)
TTS
(対顧客売)
1ドル=101円外貨の売り
使わない
市場レート
TTM
(仲値)
1ドル=100円基準レート
外貨→円
(外貨の売り)
TTB
(対顧客買)
1ドル=99円外貨の買い
参考:円高と円安の関係

円高と円安をわかりやすくするコツ

TTSとは:TTSの意味

TTSとは預金をする人や投資家など顧客側から見て円を外貨に替える為替レート、つまり外貨を買う時の為替レートになります。TTSはTelegraphic Transfer Selling (rate)の略で、対顧客電信売レートのことを指していて、銀行などの金融機関側から見て顧客に外貨を売る(Sell)場合の為替レートのことをいいます。

TTSはTTM(仲値)が基準となり、TTMに何円か銀行など金融機関による手数料が上乗せされて決定されます。顧客に対して割高な価格で外貨を売ることで割高に設定した分の手数料を徴収するのです。

例えば、米ドルのTTM(仲値)が1ドル=100円だった場合には、1円の手数料が上乗せされて1ドル=101円と言ったような具合です。1ドルを買いたい人はTTM(仲値)であれば100円を支払えば買えるはずなのに、TTSでは1円が上乗せされて101円を支払わなければいけないのです。

手数料は取引が多い有名な通貨ほど割安となる傾向があり、通貨や金融機関によって違います。もちろん、手数料は1円単位で上乗せされるとは限らず、1銭、10銭単位で上乗せされることがあります。ちなみに1円=100銭、1銭=0.01円です。

TTBとは:TTBの意味

TTBとは預金をする人や投資家など顧客側から見て外貨を円に替える為替レート、つまり外貨を売る時の為替レートになります。TTBはTelegraphic Transfer Buying (rate)の略で、対顧客電信買レートのことを指していて、銀行などの金融機関側から見て顧客から外貨を買う(Buy)場合の為替レートのことをいいます。

TTBはTTM(仲値)が基準となり、TTMから何円か銀行など金融機関による手数料が差し引かれて決定されます。顧客に対して割安な価格で外貨を売ることで割安に設定した分の手数料を得るのです。

例えば、米ドルのTTM(仲値)が1ドル=100円だった場合には、1円の手数料が差し引かれて1ドル=99円と言ったような具合です。1ドルを売りたい人はTTM(仲値)であれば100円を手にすることができたのに、TTBでは1円が差し引かれて99円しかもらえないのです。

手数料は取引が多い有名な通貨ほど割安となる傾向があり、通貨や金融機関によって違います。もちろん、手数料は1円単位で上乗せされるとは限らず、1銭、10銭単位で上乗せされることがあります。ちなみに1円=100銭、1銭=0.01円です。

TTMとは:TTMの意味

TTMはTelegraphic Transfer Middle (rate)の略で、対顧客電信仲値のことを指していて、銀行などの金融機関が顧客と外貨の売買を行う時に基準となる為替レートで、外国為替市場の為替レートを踏まえて決定されます。基本的にTTSとTTBの真ん中の値となります。

毎朝午前9時55分頃の為替レートを参考に決定されているとされていますが、TTMは金融機関によって差が生じることもあり同じように決定されるわけではありません。

TTBやTTSは、TTMに金融機関が手数料を考慮したレートになります。TTMは預金をする人や投資家など顧客側から見ると、市場の実勢の為替レートに近いものになります。

参考:為替変動要因

為替レートの変動要因

外貨を売買する時には手数料がかかっている

外貨を買ったり売ったりする時に特に意識しないで円と外貨を交換していると手数料を別建てで徴収されるわけではないので、外貨との交換は両替のように無料だと思うかもしれません(両替も手数料が発生し有料の場合があります)が、手数料がしっかりかかっています。同じ日に同じ金融機関で円をドルに交換した後、ドルを円に交換すれば戻ってくる円の金額が為替手数料の分だけ減っています。

外国為替業務も銀行が人手や労力を割き、設備を準備して行うものなので、タダではできず手数料が発生するのです。ただし、意識しないと手数料がいくらくらいかかっているか意識しづらいのです。

なお、外貨を売買する時の手数料は、銀行など金融機関によって違いますし、通貨によっても違います。同じ金融機関、同じ通貨でも相場状況やキャンペーンの有無などによっても手数料は違ってきます。

外貨を売買する時の手数料は為替レートに含まれている

銀行などの金融機関が行う外国為替業務の手数料は、顧客が外貨を売り買いする時の為替レートに含まれているので、別途為替手数料を徴収されることはありません。

外国為替業務では、顧客が外貨を買う時の為替レートを割高に設定し、顧客が外貨を売る時の為替レートを割安に設定することで、買いと売りの為替レートに差をつけて、手数料として徴収しているのです。

外国為替の手数料はTTSとTTBの差で比べる

外国為替の手数料の大小はTTSとTTBの差で比べることが可能です。TTSが1ドル=101円、TTBが1ドル=99円なら101-99=2で差(スプレッド)は2円となります。別の金融機関でTTSが1ドル=100.5円、TTBが1ドル=99.5円なら100.5-99.5=1で差は1円となり、差が小さい方が手数料は安いということになります。

外国為替の手数料は銀行よりもFX業者の方が安い場合も

外国為替の手数料は銀行などの金融機関よりもFX業者の方が安い傾向があり、単純に為替レートの変動を投資対象にしたいので、外貨を買いたい場合には銀行の外貨預金を利用するよりも、FX(外国為替証拠金取引)でレバレッジを1倍として外貨の取引を行った方が外国為替の手数料が安くなることが多いです。

なお、銀行などによっても外国為替の手数料は差があり、通常の銀行よりもインターネットが取引の中心となっている銀行の方が手数料は安い場合があります。

まとめ

  • TTSとは円を外貨に交換する時の為替レート、TTBは外貨を円に交換する時の為替レートで、TTMはTTSやTTBを決める際の基準となる為替レート(仲値)です。
  • TTSとTTBの為替レートには差がありますが、TTSとTTBの差は銀行などの金融機関が得る為替手数料です。

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【TTSとTTBとTTMの意味や違いと外国為替の手数料の記事は終わりです】

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