結婚前に同棲する割合と同棲から結婚までの同棲期間のデータ
記事作成日:2017年11月14日
結婚をした人のうち、結婚前に同棲をした人の割合と、同棲から結婚(婚姻届の提出、いわゆる「入籍」)までの期間のデータについてです。厚生労働省の人口動態統計によると、結婚前に同棲をした人はおよそ3分の1、結婚した人のうち同棲をした人で同棲期間が1年以内で結婚をしたのは2割強の割合、同棲期間が1年を超えて結婚したのは1割強の割合となっています。約3分の2の人は同棲をしないで結婚しています。
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同棲をした人の割合、同棲期間の長さと割合の統計データ
同居を始めた時から婚姻届を提出し結婚(入籍)した時までの期間を同棲期間とした場合の、同棲期間の長さ別の割合と累積の割合についてのデータについてです。
同棲する人の割合と同棲期間の長さのデータの作成方法
なお、同棲期間のデータは厚生労働省の人口動態統計(確定数)の概況(2016年)を基にしています。人口動態統計の婚姻に関する統計は戸籍に関する婚姻届を基に作成されます(人口動態調査婚姻票)。
婚姻届では、同居を始めた時という記入項目があり、通常は結婚式を挙げた時または同居を始めた時の早い方を記入するように記載されています。人口動態統計による同居を始めた時から婚姻の届出時点(一般的に「入籍日」と言われる日です)までを同棲期間とみなして、以下の同棲期間のデータを作成しています。
同棲する人の割合と同棲期間の長さの統計データ
同棲期間 | 割合 | 累積割合 |
---|---|---|
~1か月 (同棲しない人) | 65.0% | 65.0% |
1~2か月 (以下同棲する人) | 6.5% | 71.5% |
2~3か月 | 3.5% | 75.1% |
3~4か月 | 2.6% | 77.7% |
4~5か月 | 2.1% | 79.8% |
5~6か月 | 1.8% | 81.6% |
6~7か月 | 1.6% | 83.1% |
7~8か月 | 1.4% | 84.5% |
8~9か月 | 1.2% | 85.7% |
9~10か月 | 1.0% | 86.8% |
10~11か月 | 0.9% | 87.7% |
11~12か月 | 1.0% | 88.6% |
1~2年 | 5.8% | 94.5% |
2~3年 | 2.3% | 96.7% |
3~5年 | 1.6% | 98.4% |
5年~ | 1.6% | 100.0% |
(注)同居を始めた時から婚姻の届出を行うまでの期間を同棲期間とみなし、同棲期間が1か月以内の人は同棲をしないで結婚したとみなしています。累積割合とはその期間までの割合の累計値(合計値)を示しています。
(出典)厚生労働省の人口動態統計(確定数)の2016年のデータを基にfromportal.comの担当者が作成
半数以上が婚姻届の前の同棲期間は1か月以下
結婚をする際には、同棲をしてから結婚する場合と、同棲をしないで結婚する場合があります。人口動態統計によると2016年のデータでは、65.0%が同棲期間は1か月以下となっています。同居を始めた時から婚姻届まで1か月以下ということは、事実上同棲期間はほとんどなく、婚姻届(入籍)とほぼ同時に同居したとと考えることができます。
65.0%の人が同棲をしないで、婚姻の届出をした(結婚した、入籍した)ということになります。同棲には結婚前に相手の人柄が分かるなどのメリットもありますが、同棲をしないで結婚する人の方が多いということが分かります。
結婚前に同棲をしている人の割合は3分の1強
逆に結婚(入籍)前に同棲をしていた人は35.0%となり、3分の1を少し上回る割合となっています。もちろん、同棲をしても結婚(入籍)に至らない場合もあるため、付き合って同棲をした人の割合とは異なりますが、結婚をした人のうち同棲をしていた人は3分の1強ということになり、全体の中では少数派ということになっています。
同棲期間が1年以内で結婚する人は2割強で同棲した人の約3分の2
結婚した人のうち、同居を始めてから婚姻届を出す(入籍する)までの期間(同棲期間)が1年以内の人(ただし1か月以下の同棲期間を除く)は23.6%となっています。同棲をした人の中ではおよそ3分の2ということになります(23.6÷35.0≒67.4%)。同棲をしてから結婚した人の3分の2は1年以内に結婚に至っているということになります。
同棲期間は長くなり過ぎると婚期を逃すと言われることがありますが、1年以内に結婚する人が多数派となっています。
同棲期間が1年超で結婚する人は1割強で同棲した人の約3分の1
結婚した人のうち、同棲期間が1年超の人は全体の11.4%、1割強となっています。同棲した人の中では約3分の1となります(11.4÷35.0=32.6%)。1年を超える長い間同棲を続けて結婚をする人というのは全体から見ればそれほど多くないということになります。
同棲期間が長くなると、マンネリ化してしまう、落ち着いて結婚に向かう意欲が低下するなどの理由から、結婚に至らない場合があると考えられます。
同棲期間が5年長で結婚をした人の割合は結婚した人全体の1.6%
結婚した人のうち、同棲期間が5年超で結婚した人の割合は結婚した人全体の1.6%となっています。同棲期間がかなり長くなっても結婚に至る場合もありますが、全体の中で見ると多くはありません。
ただ、必ずしも長い同棲期間が結婚に結びつかないという訳でもないことを示しています。
同棲するなら最適な同棲期間はどのくらいか
結婚前の同棲期間については、カップルが置かれた状況や価値観によって異なるため一概には言えませんが、日本では同棲をする人のうち3分の2程度が1年以内に結婚をしています。
一緒に住んでから半年から1年が経てばさすがに相手の人柄がある程度分かってくるはずなので、同棲期間は半年から1年をめどに結婚を考えるのが平均的な考え方になるとみられます。
お互いの気持ちが前向きになれるのであれば同棲期間はもっと短くても問題ないですし、同棲期間が1年経っても相手のことがよく分からない、結婚しようと思わないのであれば、まだ結婚をする時期ではないと考えられます。
ただ、同棲期間が1年を経っても結婚に向かわない場合には、同棲を続けて良いのか、同棲を解消すべきなのか、別れるべきなのか、考える1つの目安になると考えられます。
(参考)戸籍上の婚姻と入籍という言葉の違いについて
婚姻届と入籍届は意味が異なっており、戸籍上、婚姻は厳密には入籍とは異なる言葉ですが、一般的には「婚姻=入籍」と考えられているため、分かりやすさを重視する観点から本記事では婚姻という意味で入籍という言葉を用いて説明している部分もありますが、ご了承ください。なお、婚姻と入籍の違いについては以下の記事をご参照ください。
まとめ
- 人口動態統計のデータを基に結婚した人の同棲期間を推計すると、同棲期間がほとんどなかった、同棲しなかった人はおよそ3分の2の割合(65.0%)で、同棲した人は35%でおよそ3分の1となっています。
- 同棲した人で同棲期間が1年以内(同棲1か月以内の人を除く)の割合は結婚した人全体の中では2割強、同棲した人に対する割合では約3分の2となっていて、同棲をする場合、1年以内に結婚する人が多くなっています。