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戸籍を移す手続き(転籍届)

記事作成日:2016年2月10日
最終更新日:2019年10月28日

戸籍の本籍地を変更したい、動かしたいという時は転籍という手続きを行います。転籍は、転籍届を市区町村の役所に提出することで行います。戸籍の本籍地は住所とは違うので、住む場所を変えた、引っ越ししたという場合でも、戸籍の本籍地を移す必要はありません。転籍は比較的簡単にできてしまうのですが、転籍をすると戸籍がある市区町村が増えてしまします。相続手続きで産まれてから現在あるいは死亡時までの戸籍が必要になった場合に、遡って戸籍を取得する作業が大変になるので、必要性が無ければ転籍を繰り返すのはやめておきましょう。

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転籍とは

転籍とは、戸籍法に基づく戸籍の本籍地を移す手続きです。転籍届を役所に提出することで手続きを行います。戸籍は出生や家族関係などを記録するもので、本籍地で戸籍の管理が行われますが住所と同じである必要はなく、どこにおいても構いません。そのため、戸籍の本籍地は住所とは違って、引っ越しをしたからと言って戸籍の本籍地を移す必要があるわけではありません。住所と本籍の関係については次のようなイメージを持っておけばいいでしょう。住所と本籍は同じ場所である必要はありません。

  • 住所:生活の本拠地、住民として行政サービスを受ける場所
  • 本籍:戸籍の所在地、その時点での戸籍の記録など管理をする場所

戸籍法第108条第1項 転籍をしようとするときは、新本籍を届書に記載して、戸籍の筆頭に記載した者及びその配偶者が、その旨を届け出なければならない。

(出典)戸籍法より引用

転籍届の書き方

本籍

変更前の本籍を記入します。住所ではないので気を付けましょう。

新しい本籍

新たに本籍地にしたい場所を記入します。住所ではないので気を付けましょう。戸籍の転籍で戸籍を置く本籍(本籍地)は日本国内であれば基本的に自由に決められます。

参考:戸籍の本籍地は自由に決められる

戸籍の本籍(本籍地)とは何か・本籍はどこに置くか自由に決められる

おなじ戸籍にある人

筆頭者や配偶者以外に同じ戸籍の人がいれば全員分の名前や住所を記入します。住所が別であっても全員記入します。別居している子供がいる場合には住所をあらかじめ確認しておくと便利です。転籍届と同時に住所を変更する場合には新住所を記入することになります。

届出人

転籍届の届出人となるのは戸籍の最初に記載されている筆頭者と、配偶者がいる場合は配偶者です。印鑑を押す欄がありますが、同じ印鑑を押さないで別の印鑑を押しましょう。

転籍届の持参人

転籍届の届出人の欄に筆頭者と配偶者の印鑑が押されていれば、届出人以外の人が持参することは可能とされています。

転籍届の提出先

転籍届は変える前の本籍地がある市区町村の役所、変えたい本籍地がある市区町村の役所、住所地の市区町村の役所のいずれかに提出します。

転籍届を提出する時に持っていくもの

転籍届

記入した転籍届を持っていきます。

戸籍全部事項証明書(戸籍謄本)

戸籍全部事項証明書(戸籍謄本)を1通持参します。ただし、同じ市区町村での本籍地の変更は戸籍全部事項証明書(戸籍謄本)は必要ないとされています。調べればわかるからです。

戸籍法第108条第2項 他の市町村に転籍をする場合には、戸籍の謄本を届書に添附しなければならない。

(出典)戸籍法より引用

届出人の印鑑

届出人の印鑑を持参します。届出人が2人の場合は2人分の印鑑を持参します。

本人確認書類

転籍届を役所に持参する人の本人確認のため、運転免許証などの本心確認ができる資料が必要となります。

転籍届の注意点

同じ戸籍の人は全員本籍地が変更になる

戸籍に記載されている人全員の本籍地が変更となりますが、死亡などによって既に除籍された人は新しい戸籍には記載されません。住所が違っている人がいても戸籍が同じならば本籍地が一緒に変更されます。戸籍に載っている人の一部の人だけ本籍地を移すということはできません。分けたい場合には分籍届を提出することになります。

参考:戸籍の一部を分ける場合は分籍届

戸籍を分ける手続き(分籍届とは)

住所を変更したことにはならない

転籍届を提出しても、本籍地が変更されるだけであって、住民票の住所が変更されるわけではないため、別途住民票を移す手続きが必要となります。

筆頭者と配偶者が死亡している場合は分籍

転籍届は筆頭者と配偶者が届出人となります。片方が死亡し除籍となっている場合は残っている側から届け出が可能です。しかし、筆頭者と配偶者が両方とも死亡し除籍となっている場合は、転籍ができないため、戸籍を分ける分籍届によって本籍地を移することになります。

転籍のメリット

戸籍の証明書が取りやすくなる

戸籍全部事項証明書(戸籍謄本)など戸籍に関する証明書は、今のところ、全国どこでもすぐに戸籍の証明書が取れるという仕組みにはなっていないため、戸籍が置かれた本籍地で取得しなければいけません。本籍地が遠方にある場合には、戸籍の証明書を取得するためには出向くことは難しいため、郵送でのやりとりになります。

そのため、転籍によって本籍地を遠方の市区町村から、現在住んでいる市区町村に動かすことによって、戸籍の証明書をとりやすくすることができます。

離婚など一部の記載事項が記載されなくなる

転籍をすると新しい本籍地で新たに戸籍が編製されます。元の戸籍の記載には、新しく作られる戸籍に引き継がれるものと、引き継がれないものがあります。

転籍によって新しく戸籍を編製すれば、戸籍法施行規則の第37条により離婚の記載が引き継がれない戸籍を作ることができます。ただし、元の戸籍から記録が消されるわけではないので、本籍地をたどっていって除籍全部事項証明書(除籍謄本)などを取得すれば離婚や離縁など記載が引き継がれなかった事項についても確認することができます。

あくまで、新しく作った戸籍に載らないというだけなので注意しましょう。過去を全て消せるわけではないので、どちらかというと実益があるというよりは、気持ちの問題という側面が強くなります。

戸籍法施行規則第37条 戸籍法第108条第2項の場合には、届書に添附した戸籍の謄本に記載した事項は、転籍地の戸籍にこれを記載しなければならない。但し、左に掲げる事項については、この限りでない。

  • 一 第34条第一号、第三号乃至第六号に掲げる事項
  • 二 削除
  • 三 戸籍の筆頭に記載した者以外で除籍された者に関する事項
  • 四 戸籍の筆頭に記載した者で除籍された者の身分事項欄に記載した事項
  • 五 その他新戸籍編製の場合に移記を要しない事項

(出典)戸籍法施行規則より引用

また、戸籍法施行規則第39条には新しく戸籍を編製する場合や他の戸籍に入る場合に、次の戸籍に記載が引き継がれるものを次のとおり定めていますが、戸籍法施行規則第39条には離婚や離縁は含まれていません。

戸籍法施行規則第39条 新戸籍を編製され、又は他の戸籍に入る者については、次の各号に掲げる事項で従前の戸籍に記載したものは、新戸籍又は他の戸籍にこれを記載しなければならない。

  • 一 出生に関する事項
  • 二 嫡出でない子について、認知に関する事項
  • 三 養子について、現に養親子関係の継続するその養子縁組に関する事項
  • 四 夫婦について、現に婚姻関係の継続するその婚姻に関する事項及び配偶者の国籍に関する事項
  • 五 現に未成年者である者についての親権又は未成年者の後見に関する事項
  • 六 推定相続人の廃除に関する事項でその取消しのないもの
  • 七 日本の国籍の選択の宣言又は外国の国籍の喪失に関する事項
  • 八 名の変更に関する事項
  • 九 性別の取扱いの変更に関する事項

(出典)戸籍法施行規則より引用

転籍のデメリット

戸籍を遡るのが大変に

転籍届を出すことによって本籍地を移した場合、自分の戸籍が存在していた市区町村が増えていくことになります。そのため、産まれてから現在あるいは死亡時点までの戸籍が全て必要な手続きを行う場合に、戸籍を集めるのが大変になります。本籍地を置いていた全ての市区町村から戸籍謄本あるいは除籍謄本を取り寄せることになり面倒です。手間と手数料が多くかかります。

転籍届はなるべく使わない方がいい

転籍届を提出して転籍すると、自分の戸籍が存在する市区町村が増えてしまいます。

転籍のメリットは戸籍の証明書が取りやすくなることですが、郵送でも取得できるため本籍地が遠方でもなんとかなります。一方で、転籍を繰り返すと産まれてから現在あるいは死亡時までの自分の戸籍を追っていくのが大変になるため、特に強い必要がない限りは転籍をしない方が良いのではないかと考えられます。

他の人がどの程度転籍の手続きを行っているのかという転籍件数については次の記事で説明しています。引っ越しをすると通常住民票は移しますが、戸籍を移す人、つまり転籍届を行う人は少ないのです。

参考:引っ越し件数と比較した転籍件数

戸籍を移す人(転籍をする人)の数・割合

まとめ

  • 本籍地を動かしたいときは転籍という手続きになり、転籍届を新旧本籍地、住所地のいずれかの市区町村の役所に提出します。
  • 転籍をすると戸籍がある市区町村が増えて、戸籍を産まれてから現在あるいは死亡時までさかのぼるのが大変になるので、必要性が無ければ転籍を繰り返すのはやめておきましょう。

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【戸籍を移す手続き(転籍届)の記事は終わりです】

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